昭和人の恋ものがたり

団塊世代の、じじいの妄想話です。

2025-01-01から1年間の記事一覧

[愛の横顔]アイ・アム・アイアンマン(二十一)ドアを開けると背筋がピンと

ランキング参加中はてな文芸部 ドアを開けると背筋がピンと伸びた老医師が、にこやかに迎えてくれた。「はいはい、山本さん。今日は気分が良さそうだね。うん、良かった良かった。さあ、お座んなさい」 またしても、「り」ではなく「ん」だった。そして人な…

長編恋愛小説 水たまりの中の青空:第三部 ~五百七~

ランキング参加中はてな文芸部 彼には、麗子の真意がどうしてもわからなかった。“僕をどうしたいのだろう?”。別れた後に、自問自答する彼だった。確かに、いつも再会の約束はなかった。「会いたいときに逢う。それじゃだめ?」 そんな麗子のことばに不満を…

ポエム ~おまけ編~ (なんで??)

とうとう 来てくれなかった…… しょんぼり帰るぼくに いたずら? …神様の……

[青春群像]にあんちゃん  ((大みそかのことだ。)) (二)

やむなく遊び相手ならということで次男が中庭によばれて、ボール遊びにきょうじるのが常だった。 「ほら、中島のばあちゃん。しっかりと取れよ」 「森のばあちゃんも、ちゃんとボールを見ろよ」

奇天烈 ~蒼い殺意~ 戻った彼女(二)

この作品は、中学三年か高校一年の折に創作した記憶があります。 文章は稚拙なものでしたが、筋立てとしては面白いものと確信しています。 十年近く前に地方の文芸賞に応募してみたのですが、ケチョンケチョンにけなされました。 いま読みなおしてみますと、…

[淫(あふれる想い)] 舟のない港 (五十七)そしてふたたび職を求めたとして、

そしてふたたび職を求めたとして、あの屈辱の日々をおくらねばならぬのでは? と考えてしまう。 それだけなのか? たしかにミドリは「このままでいい」と口酸っぱく言う。

[ライフ!]金魚の恋(七)続・こんなことも書いていた

ランキング参加中はてな文芸部 見た目はきれいな……金魚、の恋。 ~~~~~~~~~~~~~~~ [形而上学的世界] 俺はあいつを、こよなく愛している。そしてそれはもう、不健全に近いほどの執念の如き愛になってしまった。もう、あいつなしには、生きら…

[愛の横顔]アイ・アム・アイアンマン(二十)良い先生かどうかは

ランキング参加中はてな文芸部 良い先生かどうかは診察を受けてからだと、あまり期待もせずにいた。しかしこの医師に会ったことで、わたしの人生が一変したと言っても過言ではなかった。 ほどなく看護師に呼ばれて、いつもの問診を受けた。昨日今日と落ち着…

長編恋愛小説 水たまりの中の青空:第三部 ~五百六~

ランキング参加中はてな文芸部 少しの時間をすごして中に戻ると、麗子の姿が見えない。言いしれぬ不安にかられつつ、さながら母親を捜す子どものように、キョロキョロと辺りを見まわした。そして、すぐ近くの最後列に座っている麗子を見つけたとき、武士は体…

ポエム ~おまけ編~ (なんで?)

ちょっとよそ見をしていたら、 みんな 離れていった…… みんな まっすぐに、歩いていった……

[青春群像]にあんちゃん  ((大みそかのことだ。)) (一)

大みそかのことだ。 年越しじゅんびで忙しくたちまわる職員のなかに、次男のすがたがあった。

奇天烈 ~蒼い殺意~ 戻った彼女(一)

“おねがいだからやめて! こんなことできらいになりたくない!” 涙があふれでてきた。

[淫(あふれる想い)] 舟のない港 (五十六)しかし麗子は変わっていた

しかし麗子は変わっていた、重役夫人としての麗子に。 〝あの紳士は、ほんとうの麗子をしらない。 いや、麗子を消してしまったのだ〟

[ライフ!]金魚の恋(六)こんなことも書いていた

ランキング参加中はてな文芸部 見た目はきれいな……金魚、の恋。 ~~~~~~~~~~~~~~~ [ フランス人気質 ] フランス人は、というより、フランス国家では、あらゆる所に三人枠があるそうだ。たとえば公園のベンチ、プラットホームの椅子、そして…

[愛の横顔]アイ・アム・アイアンマン(十九)今、持ち合わせがないのですが

ランキング参加中はてな文芸部 明後日にまた来ますので、その時に一緒ということでいいですか」 会計の事務員に告げた。「はい、結構ですよ。それじゃ、お大事にしてください」 翌々日、「山尾先生でお願いします」と、主治医の名を告げた。「申し訳ありませ…

長編恋愛小説 水たまりの中の青空:第三部 ~五百五~

ランキング参加中はてな文芸部 映画館はここから歩いて五分もかからなかった。というよりも、通りの向こう側にあった。来るときには気がつかなかったのだが、「愛」という喫茶店は商店街入り口の角にあった。その商店街で一区画を構成しており、昼間は人でご…

ポエム ~おまけ編~ (君を恋うる詩・弐)

ゆらゆらゆれるほかげ ぼくのこころをわしづかみ

[青春群像]にあんちゃん ((桜が満開の時期となった。)) (十四)

ランキング参加中はてな文芸部 ほのかがシゲ子の母校に入学したとどうじに、孝道が病に伏せるようになった。そして介護職に就いてからというもの、「まかせて」と、休みになるたびに実家に戻り孝道の世話をした。「おまえもつかれているだろうから、お母さん…

奇天烈 ~蒼い殺意~ せっくす否定論者(五)

彼の変化に気づいた女学生は、彼のうでから逃れようともがく。 しかしそんな女学生のもがきが、裏目に出る。

[淫(あふれる想い)] 舟のない港 (五十五)お前は、どういうつもりなんだ。

『お前は、どういうつもりなんだ。 彼と結婚の約束をしたわけでもないのに。 独身男の部屋に立ちよ寄ることがどういうことか、わかっているのか!』って。

[ライフ!]金魚の恋 (五)その高校一年のときだ

ランキング参加中はてな文芸部 見た目はきれいな……金魚、の恋。 ~~~~~~~~~~~~~~~ その高校一年のときだ、こんなことを書いている。 ~~~~~~~~自由 自由 と、口にするがねえ 本当に君は 自由なのかい?わたしの国は たしかに圧政に苦し…

[愛の横顔]アイ・アム・アイアンマン(十八)高校時代に、先輩に言われた

ランキング参加中はてな文芸部 高校時代に、先輩に言われたものです。「悪いことは言わない、考えないことだ。趣味の内は楽なものだよ。好き勝手書いて、他人の評価なんかまるで気にしないですむ。しかしそれで食べていこうとなると、そうはいかない。なんせ…

長編恋愛小説 水たまりの中の青空:第三部 ~五百四~

ランキング参加中はてな文芸部 「元気にしてらした?」「はい」「お正月のお休み中は、何をしてらしたの?」「はい。…あっ、これといっては」「郷里には、お帰りになられたの?」「はい。いえっ! こっちに居ました」「お仕事は、お休みされたの? 違うお方…

ポエム ~おまけ編~ (君を恋うる詩・壱)

サラ 寂しいんだ 雨が降ってきた サラ 寒いんだ 星が凍り付いてる サラ サラ サラ

[青春群像]にあんちゃん ((桜が満開の時期となった。)) (十三)

ランキング参加中はてな文芸部 しかし同じことが繰りかえされるあまりに平凡すぎる毎日は、やはりシゲ子には耐えられないものだった。お稽古ごとを嫌ってきたシゲ子には、夢中になれるものがなにもない。しばらくして授かった孝男の育児が、新しい生活をはじ…

奇天烈 ~蒼い殺意~ せっくす否定論者(四)

彼のうでの中で高らかに笑った。 体中の力がぬけ、宙にういてしまうような感覚。

[ライフ!]金魚の恋(四)高校に入学して間もないころ

ランキング参加中はてな文芸部 見た目はきれいな……金魚、の恋。 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 高校に入学して間もないころ、下校時に事件がおきた――わたしにすれば、とばっちりのようなものだけれど。 コンクリートの折り返し階段下、廊下の灯りもとど…

 アイ・アム・アイアンマン (十七) 命? そりゃ惜しいがね

ランキング参加中はてな文芸部 命? そりゃ惜しいがね。けどさ、六十を過ぎてるんだ。残りの人生も、そんなにはないでしょ。もう良いよ、そんなに無理して生きなくても。自暴自棄?…かもしれないな。けどね、大したことをしてきたわけじゃないけど、一応結婚…

長編恋愛小説 水たまりの中の青空:第三部 ~五百三~

ランキング参加中はてな文芸部 武士は、車中にいた。――交通事故か何かでバスが遅れでもしたら…。――遅れるわけにはいかない。きっと遅れたりしたら、帰ってしまわれる。――もう二度とお誘いして頂けなくなる。 そんな思いが渦巻いて、ついつい早足になってしま…

ポエム ~おまけ編~ (アッカンベー)

君のエガオが こわい 君のナキガオが こわい 君のオコリガオが こわい